2012年04月14日
待賢門院桜と呼ばれるこの桜。
法金剛院の本堂前に咲き誇る枝垂れ桜です。
待賢門院璋子とは鳥羽天皇の中宮、藤原家の血を引く絶世の美女で、白河法皇の寵愛を受け鳥羽天皇の中宮になったと言われています。
北面の武士として天皇に仕えていた佐藤義清、のちの西行も深く思慕の念を抱いていたと言います。
なんとなく 芹と聞くこそ あはれなれ
摘みけん人の 心知られて
(「芹摘む人」というのは后など高貴な女性に叶わぬ恋をすることをいう)
こう西行は歌っています。
しかしこの西行、待賢門院の女官、堀川とも懇意であったということです。
その堀川はこのような歌を残しています。
ながからむ 心も知らず 黒髪の
乱れて今朝は ものをこそおもふ
(あの人の気持ちはいつまでも続くのかしら。この幸せは永く続くのかしら。
乱れたこの黒髪のように、思い悩む私の心)
平安時代も現代も、変わらぬものは恋心なり、でしょうか。
Photo complex vol.4
菜の花と桜<山科疎水>
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